会社からの帰り道、以前に会社を辞めた人とバッタリ出会った。やぁ元気ですかなどと挨拶をしつつ、互いに近況などを伝え合う。それほど長い時間が経ったわけでもないのに、双方とも周囲の状況が大きく変わってきているので話すネタが多い。 彼の場合、管理職とは言え会社都合の人員整理(つまりリストラだ)で首を切られた立場なので、会社に対する思いは複雑なモノがあるはずだが、もうその辺のことは吹っ切れたらしい。サラリーマンだから仕方ないし、いつまでも拘っていては前に進めないのだろう。この厳しい雇用情勢の中、再就職先を探すのは大変なはずだが、顔つきは明るくなんだか妙に楽しそうだ。その点について尋ねてみたら、こんな答えが返ってきた。 俺はもう45歳になる。これからどの位働けるのか考えてみたら、もう20年も無いことに気がついた。労働者としては既に折り返し地点を過ぎているんだよ。こんな事を意識してしまうと、残りの人生を