パリ協定で、産業革命以前と比較して世界平均気温の上昇を2℃未満に抑える、いわゆる「2℃目標」が合意され、各国が目標達成に向け、取り組んでいます。IPCCは第5次報告書の中で、目標達成のためには、CO2排出量を今世紀の後半には世界全体でマイナスとする、ネガティブ・エミッション(炭素固定・炭素除去)シナリオを達成する必要があることを報告しています。 今回は、ネガティブ・エミッション実現に大きく貢献し得るとされるCCS技術についてご紹介いたします。 「CCS」とは、「Carbon dioxide Capture and Storage」の略で、日本語では「二酸化炭素回収・貯留」技術と呼ばれます。火力発電所等などから出る排気ガスを大気に放出せず、排ガスからCO2を分離して集め、高い圧力をかけることでCO2を地中深くの水を含んだ地層へ送り貯留するものです。この地層の上には密度が高く固い地層があるため
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