今年四月に小学六年と中学三年を対象に行われた全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)で、那覇市の中学校が、受験した一部の生徒の答案用紙を「平均点が下がる」などを理由に除いて文部科学省に送っていたことが分かった。文部科学省の担当者は「報告を受けていないので答えられない」、沖縄県教委の担当者は「すべて調査したが、報告として上がってこなかった」と話している。 那覇市の教育関係者によると、答案用紙を除外したのは、不登校や授業を休みがちな三年生五人程度。担任らは「指導していないから学力の改善はできない」「(答案用紙を交ぜると)平均点が下がる」などを理由に、これらの生徒の答案用紙を欠席扱いとして除き、残りの受験生の答案用紙を文科省に送った。