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  • 論文を読む理由 - いつか博士になる人へ

    大学へ通う電車の中で、論文を読んでいる人を昔よく見かけた。 その頃まだ学生だった私は、そんな人たちを見つけては、「卒論の時期だな」とか、「ゼミ発表が近いのかもしれない」と、論文読んでる理由を勝手に想像してた。 「なにも電車の中で読まなくてもいいのに」と思った。 その頃の私にとって、論文を読むことは勉強だった。 電車の中で勉強している高校生をみて「たいへんだな」と思う感じ。 でも今の私には、あの人たちの気持ちがわかる気がする。 電車の中で論文読みながら、たまにニヤニヤしてた人たちの気持ちが。 論文が読めない理由 論文を読むことを教えてもらったのは、大学4年のときだった。 卒業研究のために配属された研究室で、週に一度「論文を読む会」があった。 いつも火曜日の夕方に、みんなでせまいミーティングルームに集まった。 毎回、学生の誰かが論文をプリントして配り、タイトルから読んでいく。 英語を一文読んで

    論文を読む理由 - いつか博士になる人へ
  • 若手研究者がレビューを書くと良いことまとめ - いつか博士になる人へ

    4コマには先生に無茶ぶりされた時の話を書きましたが、その後もっと落ち着いて、3ヶ月くらいかけてレビュー(総説)を一書く機会がありました。 書いてみると良いことがたくさんあったので、よかったらついでに聞いてください(4000字)。 レビューを書いてよかったことのまとめ 研究の過去・現在・未来がほんとによくわかった。だって必死でやるから。 その後書いた論文のイントロや研究計画書の説得力が増した。 業績になるというよりは、研究者として評価されるのが意外だった。 最後にレビューを書いた経緯についてもご参考までに紹介します。以下、詳細です。 1. 研究の過去・現在・未来がほんとによくわかった。だって必死でやるから。 島田紳助さんの「xとyの話*1」を知っていますか? 芸人が売れるには戦略が必要という話です。僕なりにまとめるとこう。 「芸人が売れるためには、x軸とy軸を知った上で自分の立ち位置を決め

    若手研究者がレビューを書くと良いことまとめ - いつか博士になる人へ
    takamurasachi
    takamurasachi 2020/06/29
    いいこと書いてる
  • 英語論文が出せなくてすべてが終わる前に - いつか博士になる人へ

    英語で論文を出す」 それができないと研究がなかったことになる。 そうやって消えた研究って実は山ほどあって、もしそれが残ってたら科学は今よりもっと進んでたりするんだろうか。 英語で論文が出せさえすれば、自分の研究もいつか誰かの役に立つかもしれない。 そこでどうすれば英語で論文が出せるのかを考えてみたい。 ぼくが英語論文を出すことについて、いちばん多くを学んだのは初めて投稿したときだと思う。 ぼくならきっとうまくいくと思った修士1年目のおわり 大学院に入って1年目の冬、ぼくは先生と話し合って国際会議に論文を投稿することに決めた。 やっていた研究がうまくいった。 すぐに論文にとりかかれば投稿〆切になんとか間に合いそうだった。 時間に余裕は全くなかったけど、自分ならきっとなんとかやれると思った。(あの自信はどこへ行ってしまったのか) 投稿した論文がもし受理されたら、半年後にアメリカで行われる会議

    英語論文が出せなくてすべてが終わる前に - いつか博士になる人へ
  • 「研究が楽しいから」と言うたびに僕が思うこと - いつか博士になる人へ

    「何で大学院に行ってるんですか?」 はじめて行った街コンで、出会った彼女はそう言った。 「何でって…研究が楽しいから」 ぼくはそう答えた。 「ふぅん。どんな研究してるの?」 「薬を作る研究。抗がん剤とか」 ほんとはぼくの研究はもっと基礎的なもので、抗がん剤は応用可能性の一つにすぎないんだけれど、今はそんなこと話す必要がないことくらいは、そのときのぼくでも知っていた。 「へぇ、すごい。製薬会社とかに就職しないの?」 「うん、とりあえず今は企業に行く必要はないかなって思ってる」 「へぇ〜そうなんだ…がんばってください!」 彼女はそういって、別の男性と話に行った。 彼女の言いたいことはよくわかる。 修士で外資系投資銀行に就職した研究室の後輩は、一年目で年収700万を超えているし、大手製薬会社に就職した友人は、結婚して都内にマンションを買っていた。 ぼくも彼らと同じように就職していれば、彼女の反応

    「研究が楽しいから」と言うたびに僕が思うこと - いつか博士になる人へ
  • 人は知ってることしか見えない - いつか博士になる人へ

    大学院に入ったばかりの頃、配属された研究室で研修を受けた。 僕は先輩について回って、実験機器を使ってみたり、実験ノートのとり方を教えてもらったりした。 ある日、先輩が先生たちとミーティングをするというので見学させてもらった。 そのときのことは今でもよく覚えている。 最初に、先輩が実験でとれたデータについて説明した。 先輩の堂々とした説明を聞いて、僕はとても感銘を受けた。 ふんふんとうなずきながら、はたして自分はこんなふうに説明できるだろうか(いや、できない)と思っていた。 でも先輩の説明が終わったとき、 「なんか変だね」 と助教さんが言った。そして、 「普通はこうなるはずなんだけど」 と、他のデータとの違いを指摘した。 先輩と僕は他のデータを知らなかったから、そこが変だと気がつかなかった。 なぜこのデータは変なんだろうねと、皆でうんうん考えていると、 「3次元でグラフを描いてみて」 と先生

    人は知ってることしか見えない - いつか博士になる人へ
    takamurasachi
    takamurasachi 2020/06/29
    先生の強キャラ感よ
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