地味だが重要な変化が積み重なって、いつのまにか世界が変貌していることに気づくこともある。(写真:PIXTA) 地味で、ゆっくりとした変化は、目に見えにくい。したがって、気をつけていないと、自分が常識だと思っていることが、過去は正しかったのだが、現在ではまったく事実に反する「大間違い」になっているかもしれない。そんなことを考えさせてくれるデータがあった。 下に掲載した図1は、小学生や中学生のうち、むし歯がある生徒の割合の推移だ(文部科学省:平成28年度学校保健統計調査より)。たとえば、既にほとんどの歯が永久歯にはえかわっているであろう中学生の場合、1979年度(昭和54年)には、94.5%の生徒にむし歯があったのが、2016年度(平成28年)には37.5%に激減している。 この数字には、むし歯になり、治療を済ませた人たち(2016年度で21.0%)も含まれている。逆に言うと、まったくむし歯に
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