今季から導入された統一球は、日本のプロ野球をどう変えたのか。開幕から1カ月半で、これまでより反発力を落としたボールが選手のプレーに及ぼす影響が、数字からも徐々に見えてきた。各球団にプロ仕様のデータを提供する専門企業のアナリストは、「ここ数年とまるで違い、得点が入らない。飛ばないボールを使っていた、半世紀前に近い」と指摘。「飛ばないボール」で笑ったチームは、そして泣いたチームはどこなのか。(笹森倫) 【50年前の野球に逆戻り?】 日本ハム・武田勝投手(32)が23日の横浜戦で、悲しい新記録を樹立した。先発した5試合連続で味方打線が零封負けという、異常な無援護に泣いたのだ。 これまでの記録保持者は、1956年の中日・杉下茂。4戦連続の零封負けを喫している。 「実はこの年は2リーグ制以降、最も得点が入らなかったシーズン(1試合平均3・18点)。新しい統一球の影響で、今季の各チームの得点は