東京都教育委員会が、独自に作った歴史教科書「江戸から東京へ」の改訂版で、日本が太平洋戦争を起こしたのは侵略ではなく安全上の必要だったとする連合国軍のマッカーサー元最高司令官の証言が引用された。朝鮮戦争後の東西冷戦を踏まえた発言だが、教科書では背景に触れず、証言だけを紹介。侵略戦争か、自衛のための戦争か、両論がある中で、専門家からは背景の説明なく引用することに疑問の声が上がっている。 マッカーサーは一九五一年に米国議会の軍事外交合同委員会で、資源のない日本がアジアからの原料供給を断ち切られたら大量の失業者が発生すると恐れて戦争に突入したと説明し「安全保障の必要に迫られてのことだった」と述べた。東西冷戦を象徴する朝鮮戦争が起きた後で、旧ソ連の共産主義の脅威の前に、中国や朝鮮半島での共産主義の拡大抑制に日本が戦前その役割を果たしたと再評価する内容だった。 教科書では、改訂にあたって特集「日本はな
憲法と私 遠い日のことである。私は小学校4年生だった。〈新しい憲法〉ができたということで、担任からその説明を受けていた。 しかし、農村でトンボ釣りを楽しんでいた少年には、正直なところ、なんの関心もなかった。 この無関心は少年だけではなくて、おそらく大半の大人もそうであっただろう。農村では、新憲法発布以前とあまり変わらない生活が続いていたからである。 ≪日本の伝統を破壊した24条≫ 当時、農業人口は6割以上、家族共同体も地域共同体も生きており、社会の規律や慣行も以前通りであり、新憲法がそれらを顛覆させる力があろうなどとは、ほとんどの人は思ってもいなかった。 しかし、時は過ぎ六十有余年、農業人口が数パーセントに激減した今日、日本国憲法は日本の伝統を破壊し尽くしてしまった。 その根源は第24条にある。 と言っても、第24条が何であるのか、大半の人は即答できないであろう。第9条ならば多くの人は即答
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