ケーキ店が同性婚カップルのウェディングケーキ作りを拒めるかどうかを問われた裁判で、米連邦最高裁は4日、手続きに問題があったとして、拒否を「差別」とした州控訴審判決を破棄した。店主側は「ケーキ作りは表現の自由」などと主張したが、判決はこの点には踏み込まなかった。 この裁判は、同性愛者の権利擁護と表現や信教の自由のどちらが優先されるかに注目が集まっていた。判決の主流意見を書いたケネディ判事は「手続き」という今回の事例特有の問題に焦点を当て、こうした論点については「今後の審理に委ねる」と判断を先送りした。判事9人のうちリベラル派2人を含む7人が同意した。 問題となっていたのはコロラド州のケーキ店で、2012年7月に結婚を予定していた男性同士のカップルがウェディングケーキ作りを相談したところ、店主はキリスト教への信仰を理由に断った。カップル側は州公民権委員会に性的指向などへの差別を禁じる州法違反と