台風19号による大雨で甚大な被害が出た長野市の浸水範囲が、四つの被災エリアの合計で1500ヘクタール余に上ることが17日、市の調査で分かった。千曲川の堤防が決壊した穂保や豊野など市東北部が916ヘクタールに上ったほか、千曲川が越水した篠ノ井エリアが359ヘクタール、松代エリアが156ヘクタール、若穂エリアが80ヘクタールだった。 今回のそれぞれの浸水範囲は、市が「千年に1回程度」の降雨を想定して作った「洪水ハザードマップ」の浸水想定区域とほぼ一致。今回の被害は想定上の「最悪」に近い状況だったことも分かった。 調査は市河川課が13、14日に実施。小型無人機ドローンを使って、低空から被災エリアを撮影しながら確認したほか、市職員が現地を歩いたり近隣に住む職員から情報を得たりして調べた。同課担当者は「市のハザードマップと合わせると、浸水範囲はほぼ一致した」と分析している。 国土交通省北陸地方整備局