何らかの問いに解答を出す、というのは1つのデザインのあり方です。ただ、その問いがシンプルな要素で構成されているほど、デザインはレバレッジが効いて、多くの課題を一気に解決でき、うまく機能するんです。ですから、問いが与えられた時点で、その問いをシンプルに捉え直します。 まず、そもそもなぜその問いになったのか、クライアントに必ず確認します。なぜかというと、大体は問いそのものが間違っていて、より本質的でシンプルな問いを発見し直す必要があるからです。 ほぼ全てのプロジェクトは、リアルな困り事から始まります。「売上げを増やしたい、だからこういうプロジェクトを立ち上げたからデザインをやってくれ」というわけです。でも僕はそこで「そもそもなんで売上げを増やしたいの?」というところに1回戻るんです。例えば、それは会社のためなのか、社会のためなのか。社会のためというなら、売上げを伸ばすことがどう社会に作用するの