10月19 30年前に大きな夢を描いた一人の精神科医 カテゴリ:精神医学 今回は、30年前という精神科病院の窓にまだ鉄格子があった時代に、壮大なスケールで精神科医療の夢を描いた1人の精神科医を紹介したい。 その男の名は宮田国男という。彼は1984(昭和59年)につるい養生邑病院を釧路湿原のそばに開設したのではあったが、病院を開設した1か月後に自殺をしてこの世から去った。命日は本日のブログの日付である(今回のブログは宮田国男氏に捧げるブログである)。もし彼が生きていれば、そして彼の描いた夢が実現していたら、今の日本の精神科医療はきっと大きく変わっていたことだろう。 私の世代やその前の精神科医ならば彼の名前を憶えている人も多いだろうが、しかし、若い世代の精神科医や一般市民の方々は彼の名を知る人は少ないはずである。しかし、彼の名は忘れ去られようとも、彼の描いた精神科医療の構想や思想に関しては後世