巷に溢れるポジティブシンキングのススメ。確かに、前向きであることは悪いことではない。が、過ぎたるは及ばざるが如しという言葉もあるわけで。各分野の知識人に“ポジティブ病”の原因と処方箋を伺った ◆「カルチャー的文脈」から考える“ポジティブ”論争 SNSに溢れるポジティブな投稿など、ダダ漏れ気味の前向きな自分アピールに「何だかなぁ」と違和感を覚える人が少なくないのは、前述(https://nikkan-spa.jp/366015)の通り。 しかし、批評家の宇野常寛氏は、過剰なまでに前向きな“ポジティブ教信者”と、それに対するアンチの戦いの不毛さを説き、「アンチ・ポジティブ教信者は、ポジティブ教信者に絶対に勝てない。これは真実」と断言する。 「愛の対義語は無関心とも言いますが、アンチ側がポジティブ教信者をどう叩こうとも、そこにあるのは僻みや憧れ。放っておけばいいものを、そういった感情を抱いてしま