米国の研究グループは、新型コロナウイルスが空気中をミストのように浮遊する「エアロゾル」の状態で3時間以上生存できると医学専門誌で発表した。論文では「私たちの結果から、エアロゾルによる伝播(でんぱ)はもっともらしい」としているが、厚生労働省は「国内データではエアロゾルによる感染の証拠はいまだない」としている。 既報の「新型コロナウイルスのエアロゾル感染、厚労省『証拠なし』」で触れた通り、エアロゾルとは、気体中を浮遊する微小な液体または固体の粒子であり、霧や煙霧、スモッグなどもその一種であるとされる。国立感染症研究所は粒径5マイクロメートル未満と定義している。 せきやくしゃみで排出される多くの飛沫は5マイクロメートル以上で、1〜数メートルしか飛ばないが、5マイクロメートル未満の飛沫や空気中に含まれている霧のような微粒子であるエアロゾルは、すぐには地上に落下せず、ウイルスを含んだままふわふわと空