3-110.雑感(その110 -2000.10.23)「リスク評価の次世代モデル」 先週一週間、私の頭の中は、「リスク評価の次世代モデル」という課題で占領されていた。誰かに課題を出された訳でも、聞かれた訳でもない。ふっと、それが気になり、ずっと動かないという感じである。 一番大きなことは、遺伝子情報が果たす役割が大きくなることだと思う。 毒性などの影響のメカニズムが分かるようになるということである。 どのように分かるのか? 孤児受容体 第一は、遺伝子レベルの話、特に receptor(受容体:鍵穴)と ligand(鍵の役割をする物質)の関係が明らかにされ、毒性評価が容易になる。 孤児受容体と言われるものが、これまで、毒性機構の解析を難しくしてきた。孤児受容体とは、体内で何と結合しているかよく分からない受容体で、この解明が、医療薬開発に結びついている例が多い。 ヒトの受容体は 2000 個