「勝てば正しい」は間違い 慶応大教授・坂井豊貴氏 参院選が22日に公示される。結果次第では選挙後に憲法改正の発議や国民投票がある可能性もある。これらは全て多数決で決められる。その結果が民意だとされているからだ。だが、それは本当に正しいのか。「多数決を疑う」(岩波新書)の著者、坂井豊貴・慶応大教授(40)に聞いた。【聞き手・尾中香尚里、写真・中村藍】 −−「多数決を疑う」必要性を訴えているのはなぜですか。
「勝てば正しい」は間違い 慶応大教授・坂井豊貴氏 参院選が22日に公示される。結果次第では選挙後に憲法改正の発議や国民投票がある可能性もある。これらは全て多数決で決められる。その結果が民意だとされているからだ。だが、それは本当に正しいのか。「多数決を疑う」(岩波新書)の著者、坂井豊貴・慶応大教授(40)に聞いた。【聞き手・尾中香尚里、写真・中村藍】 −−「多数決を疑う」必要性を訴えているのはなぜですか。
英国でEUからの離脱をめぐる国民投票が実施された。私はぼんやりと「何だかんだいっても最終的には英国はEUに残留するだろう」と思っていた。開票前には「離脱騒動でポンドが下落したから英国の出版社への支払いが少なくて済む」という知人の冗談を聞いて笑っていた。 結果は、EUからの離脱が51.9%、EUに残留するのが48.1%となり、離脱が僅差で多数決を制した。私はけっこうなショックを受けた。 このように国制の根本的なことを国民たち自身が決めるのは、被治者と統治者の同一性を軸とする民主主義の理念には適っている。実際、民主制の範型をえがいたルソーの『社会契約論』では定期的に人民集会が開かれて、いまの国制を継続するか否かが問われるのであった。 以下は今日、国民投票についてした会話の一部で、メモ書きとして記しておく。「受けた質問←私の返答」の形だ。 英国の離脱は英国だけに関わることではないから英国民だけを
「関心がなかったから、公約は読んでない」「自民党から出馬する増田(寛也・元岩手県知事)さん、小池(百合子・元防衛相)さんの公約は読んでません。関心なかったから、読んでないんです」 7月12日、東京・帝国ホテル。こう声を強めたのは、テレビなどで活躍する鳥越俊太郎さんだ。元毎日新聞記者、テレビキャスターも長く務めた。 野党統一候補として都知事選への出馬をこの日、正式に表明した。立候補は突然だった。民進党から会見開催を告げるメールが届いたのは、12日午前10時27分だ。 前日には、野党統一候補に選んでほしいと名乗りをあげていた石田純一さんが、立候補を見送ると会見を開き、民進党は元経産官僚の古賀茂明さんに立候補を依頼……。その最中に、鳥越さんの名前が急浮上する。 「民進党から出馬の打診を受けて、決めたのではない。自分から手を挙げた」と話す。 野党統一の候補者として最初期に名前が挙がっていたが、本人
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