大阪市長居障がい者スポーツセンターでボッチャを楽しむ人たち=大阪市東住吉区で2021年7月6日、菱田諭士撮影 全国初の障害者専用スポーツ施設として開館してから半世紀近くとなり、パラリンピック出場選手を多数輩出した大阪市長居障がい者スポーツセンター(長居SC、東住吉区)の建て替えに、市議会最大会派の大阪維新の会が異議を唱えている。橋下徹市長時代から続く議論を経て、建て替えへと動き出した直後だっただけに、利用者から不安の声が漏れる。市が先進的に取り組んできた障害者スポーツ施策にメスを入れた維新の思惑とは――。 長居SCは、市が所有する長居公園の一角に1974年に開館した。障害のある人でも利用しやすいよう設計された体育室、プール、卓球室、ボウリング室などを備える。大阪府内に住む障害者は無料で利用できる。2016年のリオデジャネイロ・パラリンピックの競泳男子100メートル背泳ぎ(知的障害)で銅メダ