「イクセロンパッチやリバスタッチが効くときは、大体こんな感じだよね」という典型例をご紹介。 「アルツハイマーね、ハイ薬ね」ではなく、じっくりと考えてもらい決断してもらったというプロセスが重要で、そこに本人も加わっているというのが更に重要。 初診で認知症と診断され、そのまま「進行を遅らせましょう」と薬が始まるのが通常の認知症外来だと思うが、認知症と診断されることは人生後半戦における一大事件である。衝撃を受けない人は、まずいない。(特にご家族) 「診断即投薬」という、一種"怒濤"とも呼べる流れを冷静に理解して受けとめられる患者さんや家族はどれほどいるだろうか。 患者さんや家族と長く良い関係を維持していくことを目標に据えたとき、重視すべきは投薬までのプロセスであり、抗認知症薬の早期投与ではない。改善例を載せておきながらこういうことを言うのもアレだが、抗認知症薬とはそこまで素晴らしいものではない。