今回紹介するのは、寮生活を送りながら部活を頑張ってきた女子高生。ある時期から練習についていけなくなり、頭痛や不眠、低血圧で悩まされるようになった。 心療内科を受診し、下された診断は「適応障害」。次に訪れた心療内科では「うつ病」と診断され、抗うつ薬と眠剤が処方された。 その診断と投薬で彼女が改善したのかどうか、今回の記事を途中まで読んで頂けたら分かる。既にもう、お分かりの方もいるだろうが。 思春期に部活をハードに頑張る女の子に起きうることを、2名の医者が気づかず、そして毎日会っている部活の指導者も気づかなかった。 流石に母親は「顔が白くて唇の色も悪いけど、ひょっとして・・・」と、娘に起きている異変を感じて当院に連れてきたのだが、あのまま抗うつ薬と眠剤を飲み続けていたら彼女はどうなっていたか。 あってほしくない想像が、頭をよぎった。 17歳女性 頭痛の訴え 初診時 ・BP: 101/42 ・H