いわゆる従来の顧客サポート(河野はこれを「パッシブサポート」と呼んでいます)は、消費者――顧客ないしは見込み顧客――からメールや電話で問い合わせを受け付け、それに対応するものです。企業は常に受け身で、届いた質問にいかに迅速に答えるかが問われます。 一方で本書のテーマである「アクティブサポート」は疑問や不安、ときには不満を抱えている消費者をソーシャルメディア上で発見し、企業自らが能動的に、彼らに直接語りかけることで問題解決を図るものです。 また、アクティブサポートは場当たり的に質疑応答を繰り返すだけでは不十分です。彼らとのやり取りで収集した顧客の声をじっさいの製品やサービスに反映することで完結するのです。より正確にいえば、それを半永久的に繰り返すことが重要で、アクティブサポートは企業がイノベーションを起こし続けるためのきっかけにすぎないのです。 なお、本書ではとくに注記がない場合はツイッター