NTTデータは2010年度からの3年間で、総額700億~1000億円を投じて、海外でIT(情報技術)企業のM&A(企業の合併・買収)を加速する方針を固めた。国内では金融システムの構築などに強みを持つものの、需要の先細り傾向は否めない。このため海外戦略に重点を移し、世界の大手との受注競争に本格的に打って出る。同社では「早期に世界トップ5入りを実現する」(首脳)方針で、トップの米IBMや同アクセンチュアなどを追撃する。 ■株安、円高で絶好調 NTTデータが狙うのが、景気回復後の北米市場。この主戦場を本格的に攻略するほか、電機メーカーなどが新興国市場の開拓を進めているのに対応し、南米、オーストラリア、南アフリカなどで現地のシステム開発会社を100億円規模で買収。国内外で継ぎ目のない顧客サポート態勢を確立する。 2012年度には海外売上高を今年度見込みの3.3倍の2000億円以上に伸ばす計画