旧知の友人K君が、久しぶりにシリコンバレーに来たので、ゆっくり話をする機会があった。 彼は、シリコンバレーで経験を積んだあと、あるときに日本で起業する決心をして帰国したので、再会は5年ぶりくらいだったかな。とても楽しいひと時を過ごした。彼は立派な「日本のベンチャー経営者」になっていた。 「スーツとギーク」の絶妙な組み合わせによって成功するハイテク・ビジネスというのは成り立っているのだ、という話を本欄ではときどきしているが、そういう意味で言うと、間違いなく彼は「日本のスーツ」だ。本欄のギーク読者の方たちも、へぇ「スーツはこういうことを考えているのか」と参考にしてもらえればと思う。まぁ、スーツとギークは永遠に相容れない存在だが、それぞれ相手が何を考えているのかは知っておいたほうがいい。 K君はシリコンバレーのことも熟知しているし、現実にベンチャーを起こすというオンゴーイングの経験から日本の現実