<moku-go> 多くの人命が失われた文化大革命(1966~76年)は中国人にとって暗い記憶だが、当時歌われた文革歌謡は今も人気だ。 日本で言えば懐メロだ。国歌に準じる存在だった「東方紅(とうほうこう)」に次いでカラオケで人気なのが「大海の航行は舵手(だしゅ)を頼りに」だ。 毛沢東の個人崇拝が極限に達した時期。「舵手」は毛沢東を意味し、中国という巨大船舶をナビゲートする指導者をたたえている。 その「舵手」が10月下旬に開かれた中国共産党の中央委員会第5回総会(5中全会)で習近平国家主席を指す言葉として復活した。習氏を内外の荒波を乗り越えるための「核心的なナビゲーター、舵手」と位置づけたのだ。