菅義偉首相(72)は3日の自民党臨時役員会で、党総裁の任期満了に伴う総裁選(17日告示、29日投開票)に立候補しない考えを明らかにし、事実上の辞意表明をした。臨時役員会で「新型コロナウイルス対策に全力を尽くし、総裁選に出馬しない」と語った。来週予定していた党役員人事と閣僚人事も見送る。 菅内閣は政府の新型コロナウイルスへの対応などを巡って支持率が低迷。次期衆院選を前に自民党内からも「菅首相では戦えない」との声が強まっていた。 就任以来、「コロナ対策が最優先」と訴えてきた菅首相は①国民へのワクチン接種の加速や東京オリンピック成功を実績に衆院選で勝利②自身の任期満了(30日)に伴う党総裁選で無風再選を果たす――ことが当初の戦略だった。