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2022年9月17日のブックマーク (12件)

  • 今週の本棚:内田麻理香・評 『言葉の展望台』=三木那由他・著 | 毎日新聞

    (講談社・1430円) 周囲の「もやもや」 哲学で解きほぐす あなたが職場で会議のアレンジをする仕事があったとしよう。上司の「やっぱり直接会うのは良いね」という言葉は、文字通りにとらえるならば好みの表明に過ぎない。しかし、あなたはそう受け止めず、オンラインのほうが都合が良くても、忖度(そんたく)して対面の会議を設定するかもしれない。このような単なる好き嫌いを表す言葉は、場面によっては「要求」にも「強要」にもなり得る。言葉やコミュニケーションは私たちに喜びを与えるが、否定や支配、そして時には暴力を生み出すこともある。書は言語哲学者である著者が、自分自身と専門分野の哲学を行き来しながらコミュニケーションについて語るエッセイである。 著者は、コミュニケーションとは約束をすることという枠組みを提示する。「今日はいい天気だ」という会話が二人の間でなされた場合、この二人は「『今日はいい天気だ』と信じ

    今週の本棚:内田麻理香・評 『言葉の展望台』=三木那由他・著 | 毎日新聞
    taketake89
    taketake89 2022/09/17
    “単なる好き嫌いを表す言葉は、場面によっては「要求」にも「強要」にもなり得る。言葉やコミュニケーションは私たちに喜びを与えるが、否定や支配、そして時には暴力を生み出すこともある”
  • 今週の本棚:川本三郎・評 『台北野球倶楽部の殺人』=唐嘉邦・著、玉田誠・訳 | 毎日新聞

    (文藝春秋・1760円) 二つの事件結ぶ過去の秘密とは 台湾の作家によるみごとなミステリ。 鉄道を使ったアリバイ作りが巧妙だし、犯罪の動機に日統治時代に起きた悲劇が見えてくるところに説得力がある。日人の刑事と共に、「島人」(台湾人)の刑事が地道な捜査を続けるのも好感が持てる。 昭和十三年の台湾が舞台。日でと同じように台湾でも野球(当時は学生野球)の人気が高い。愛好家のあいだで「球見会」という野球倶楽部(くらぶ)も作られている。 戦後の日のプロ野球で「赤バット」の川上哲治と並んで人気者になった「青バット」の大下弘は、子供の頃に父親を亡くし、母親が弘を連れて台湾移住した。当時、高雄商業学校の野球部のエースで四番。野球愛好家の注目の的だった。

    今週の本棚:川本三郎・評 『台北野球倶楽部の殺人』=唐嘉邦・著、玉田誠・訳 | 毎日新聞
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    taketake89 2022/09/17
    “鉄道を使ったアリバイ作りが巧妙だし、犯罪の動機に日本統治時代に起きた悲劇が見えてくるところに説得力がある。日本人の刑事と共に、「本島人」(台湾人)の刑事が地道な捜査を続けるのも好感が持てる”
  • 今週の本棚:堀江敏幸・評 『伽羅を焚く』=竹西寛子・著 | 毎日新聞

    ◆伽羅を焚(た)く (青土社・2420円) わき上がる世の濁り見つめ直す勇気 月刊詩誌『ユリイカ』で「耳目抄」と題された竹西寛子の随想の連載がはじまったのは、一九七九年一月号。書は第三〇一回(二〇一一年七月号)から第三三八回(二〇一六年八月号)までを収めるシリーズ十一冊目にあたる。あとがきによれば最後になるというこの一冊は、これまでで最も重い調べを奏でるものとなった。 不定期の休載があるものの、章ごとに掲載号が明記されているので、書かれた時期を正確に把握できる。震災、津波、原発事故、政権交代以後に顕著になった為政者における「言葉」の著しい劣化と、その劣化した言葉を体現する、強引で他者の言に耳を傾けない政治の現場に対する戸惑いと不安、というより、抑えに抑えた怒りに近い感情が、行間からにじみでてくる。

    今週の本棚:堀江敏幸・評 『伽羅を焚く』=竹西寛子・著 | 毎日新聞
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    taketake89 2022/09/17
    “本書は第三〇一回(二〇一一年七月号)から第三三八回(二〇一六年八月号)までを収めるシリーズ十一冊目にあたる。あとがきによれば最後になるというこの一冊は、これまでで最も重い調べを奏でるものとなった”
  • 今週の本棚:本村凌二・評 『七十人訳ギリシア語聖書 詩篇』=秦剛平・訳 | 毎日新聞

    (青土社・8580円) 困窮と艱難「何か」を失った者たちの叫び声 世界史のなかで、ユダヤ人はなんとも特異である。古代にはギリシア人もローマ人もいたが、現代の彼らに古代人の面影を探しても、ほとんど形跡はないのではないだろうか。ところが、ユダヤ人となると、昔も今もそれほど変わらないのではないかという印象がある。その最大の原因が、彼らの信仰が変わっていないというところにある。 事の真偽は問わないことにして、一貫していると言えば聞こえはいいが、どこか頑(かたく)なにしか思えないところがある。その頑なさは周囲の人々からすれば奇異ですらあった。神々のあふれた世界のなかにあって、唯一の神をあがめる心の態度がなぜ生まれるのであろうか。

    今週の本棚:本村凌二・評 『七十人訳ギリシア語聖書 詩篇』=秦剛平・訳 | 毎日新聞
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    taketake89 2022/09/17
    “ユダヤ人となると、昔も今もそれほど変わらないのではないかという印象がある。その最大の原因が、彼らの信仰が変わっていないというところにある”
  • クローズアップ:同床異夢、中露間に距離 首脳会談 | 毎日新聞

    会談に臨む中国の習近平国家主席(右端)とロシアのプーチン大統領(左端)。かなりの距離を取ってのやり取りとなった=ウズベキスタンのサマルカンドで2022年9月15日、ロイター 中 一枚岩避け存在感誇示 中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領は、15、16日の上海協力機構(SCO)首脳会議に合わせてウズベキスタンのサマルカンドで会談した。対面でのやり取りはロシアによるウクライナ侵攻後で初となった。対米共闘で結束を示しつつも、両首脳には別の思惑もあり、同床異夢の会談となった。 「中国ウクライナ危機で示したバランスの取れた対応を高く評価している」。プーチン氏は15日にあった習氏との会談で、中国政府の対応をこう評価した。習氏は「ロシアと互いの核心的利益に関わる問題で支え合い、貿易や農業などの分野で実務的な協力を深めていきたい」と述べ、米欧などによる制裁を受けて孤立が進むロシアに寄り添う姿勢を

    クローズアップ:同床異夢、中露間に距離 首脳会談 | 毎日新聞
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    taketake89 2022/09/17
    “対面でのやり取りはロシアによるウクライナ侵攻後で初となった。対米共闘で結束を示しつつも、両首脳には別の思惑もあり、同床異夢の会談となった”
  • 新型コロナ WHO事務局長「終わりが視野」発言 政府・専門家、広がる困惑 | 毎日新聞

    新型コロナウイルス感染症対策分科会に臨む加藤勝信厚生労働相(左)と尾身茂会長=東京都千代田区で2022年9月16日、竹内幹撮影 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長が新型コロナウイルス感染症の世界的大流行(パンデミック)について「終わりが視野に入ってきた」と発言したことに、政府内や専門家の間に戸惑いが広がっている。「第7波」のピークは過ぎたとはいえ感染者数は高水準で、政府は当面は次なる「第8波」や秋冬のインフルエンザとの同時流行への備えを重視しているからだ。 テドロス氏は14日の記者会見の冒頭で、直近1週間の新型コロナの死者数が流行初期の2020年3月以来の低水準になったとした上で、「パンデミックを終わらせるのに、これほど優位な状況になったことはない」と言及した。一方で、重症化リスクの高い人へのワクチン接種など、各国が緩めずに対策を続ける必要性を訴えた。

    新型コロナ WHO事務局長「終わりが視野」発言 政府・専門家、広がる困惑 | 毎日新聞
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    taketake89 2022/09/17
    “「第7波」のピークは過ぎたとはいえ感染者数は高水準で、政府は当面は次なる「第8波」や秋冬のインフルエンザとの同時流行への備えを重視しているからだ”
  • 旧統一教会調査、修正続々 自民苦慮「きりがない」 | 毎日新聞

    自民党所属国会議員と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との接点に関する調査結果が8日に発表されて以降、新たな関係が判明したとして追加の報告や修正をする議員が相次いでいる。党執行部は結果の再公表は予定していないが、今後も追加報告が続けば説明責任を求める声が高まるのは必至で、対応に苦慮している。 同党の茂木敏充幹事長は8日の記者会見で、党所属議員379人中179人が教団と何らかの接点があったと明らかにし、関係の濃淡に応じて121人の氏名を公表した。 山朋広元副防衛相は当初、教団関連団体の会合に出席したと報告していたが、教団の韓鶴子(ハンハクチャ)総裁も出席した旧統一教会主催の会合だったとの指摘を受け、9日に内容を修正した。毎日新聞の取材に「改めて確認し、旧統一教会主催の会合であったことが判明した」と説明。「旧統一教会に限らず、国民から疑念を抱かれるような個人や団体とはいかなる場合でもお付き合

    旧統一教会調査、修正続々 自民苦慮「きりがない」 | 毎日新聞
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    taketake89 2022/09/17
    “党執行部は結果の再公表は予定していないが、今後も追加報告が続けば説明責任を求める声が高まるのは必至で、対応に苦慮している”
  • 共産党大会2022:開幕まで1カ月 最高指導部、変動小規模か 首相候補に汪氏ら浮上 | 毎日新聞

    10月16日に開幕する中国共産党大会まで1カ月となった。習近平総書記(69)の3期目続投が有力視される中、焦点となるのが最高指導部(政治局常務委員7人)の人事だ。その顔ぶれについてさまざまな臆測も飛び交うが、ここに来てその人事は小規模になるとの見方が有力となっている。 共産党の最高指導部のメンバーは、党大会時の年齢が67歳以下であれば留任し、68歳以上であれば離任するという「七上八下」の不文律がある。習氏はこの慣習を破る形で総書記を続投するとみられる。全国人民代表大会(全人代=国会)常務委員長で習氏側近の栗戦書(りつせんしょ)氏(72)と、筆頭副首相の韓正(かんせい)氏(68)の2人は慣例に従い退く見通しだ。李克強(りこくきょう)(67)、汪洋(おうよう)(67)、王滬寧(おうこねい)(66)、趙楽際(ちょうらくさい)(65)の4常務委員は留任するとみられる。

    共産党大会2022:開幕まで1カ月 最高指導部、変動小規模か 首相候補に汪氏ら浮上 | 毎日新聞
    taketake89
    taketake89 2022/09/17
    “焦点となるのが最高指導部(政治局常務委員7人)の人事だ。その顔ぶれについてさまざまな臆測も飛び交うが、ここに来てその人事は小規模になるとの見方が有力となっている”
  • メタノールで妻殺害、否認 殺人容疑で逮捕の第一三共社員 | 毎日新聞

    taketake89
    taketake89 2022/09/17
    “一方、「以前から夫婦仲はよくなかった」とも説明しており、捜査1課は2人の間に何らかのトラブルがあったとみて詳しい動機やメタノールの入手先などを調べている”
  • 論文全文盗用、207本掲載 「粗悪誌」に印複数研究者 | 毎日新聞

    インド東部オリッサ州の6研究機関に所属する複数の研究者が、全文を盗用した疑いのある論文を少なくとも207、同じ国際学術誌に掲載していることを毎日新聞が確認した。東京大や京都大など日の研究者の論文6も盗用されていた。 日も6被害 学術誌は、ずさんな審査(査読)で論文を掲載する粗悪誌「ハゲタカジャーナル」(ハゲタカ誌)とみられる。6研究機関の研究者がどういう関係かは明らかになっていないが、組織的に盗用を繰り返している可能性もある。専門家は「一つの学術誌では世界最大規模の全文盗用」と指摘する。 この学術誌は工学系の「インターナショナル・ジャーナル・オブ・リサーチ・イン・エンジニアリング・アンド・サイエンス(IJRES)」。2013年設立とみられ、出版社の所在地は明かされていない。

    論文全文盗用、207本掲載 「粗悪誌」に印複数研究者 | 毎日新聞
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    taketake89 2022/09/17
    “インド東部の6研究機関に所属する複数の研究者が、全文を盗用した疑いのある論文を少なくとも207本、同じ国際学術誌に掲載していることを確認した。東京大や京都大など日本の研究者の論文6本も盗用されていた”
  • 元理事、パーク24スポンサー契約にADK介在口利きか 五輪汚職 | 毎日新聞

    東京オリンピック・パラリンピックを巡る汚職事件で、大会組織委員会元理事の高橋治之容疑者(78)=受託収賄容疑で再逮捕=が、駐車場サービス会社「パーク24」(東京都品川区)の大会スポンサー契約に、大手広告会社「ADKホールディングス」(港区)を介在させるよう組織委側に口利きした疑いがあることが関係者への取材で判明した。ADKは実際にパーク24の契約に関わり、組織委から報酬約3500万円を得た。東京地検特捜部は既に両社を家宅捜索しており、資金の流れを捜査している模様だ。 関係者によると、組織委は専任代理店として大手広告会社「電通」にスポンサー集めを委託したが、組織委が認めれば別の広告会社が協力代理店として加わることも認められていた。元理事はADKとコンサルタント契約を結んでおり、2016年ごろ、同社がスポンサー集めに加われないか電通に照会。当時電通と交渉中だったパーク24を介在先として指名した

    元理事、パーク24スポンサー契約にADK介在口利きか 五輪汚職 | 毎日新聞
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    taketake89 2022/09/17
    “ADKは実際にパーク24の契約に関わり、組織委から報酬約3500万円を得た。東京地検特捜部は既に両社を家宅捜索しており、資金の流れを捜査している模様だ”
  • 「私の20年より、拉致問題の20年を」 蓮池薫さんの訴え | 毎日新聞

    近況や拉致問題解決への思いなどを話す蓮池薫さん=新潟県柏崎市内で2022年9月12日午後6時30分、斎藤文太郎撮影 日朝首脳会談から17日で20年。拉致問題は今も解決にはいたらず、02年当時のうねるような世論の盛り上がりもなくなったように見える。会談をきっかけに24年ぶりに故郷の土を踏んだ新潟県柏崎市の蓮池薫さん(64)は、こうした現状に危機感を抱く。帰国当初は講演する機会が多くなかったが、近年は壇上に立って強い口調で解決を訴えることが増えた。「拉致家族の再会が実現しなければ何も解決しない」。政治家や世論との拉致に対する温度差があるなか、蓮池さんは今も訴え続けている。 帰国後、柏崎市役所で臨時職員として働き始めた蓮池さん。仕事の合間に講演することはあったが頻度は「ポツポツという感じ」。帰国者の発言は日朝交渉に影響を及ぼすという懸念もあり、講演内容も「親元を離れた子どもとの絆や家族の情の話」

    「私の20年より、拉致問題の20年を」 蓮池薫さんの訴え | 毎日新聞
    taketake89
    taketake89 2022/09/17
    “近年は壇上に立って強い口調で解決を訴えることが増えた。「拉致家族の再会が実現しなければ何も解決しない」。政治家や世論との拉致に対する温度差があるなか、蓮池さんは今も訴え続けている”