新型コロナウイルスのワクチン接種を無料とする「特例」を、いつまで続けるべきか――。政府内や国会でそんな議論が始まっている。多くの人に速やかに接種してもらうため、国は全額を国費で賄う特別な仕組みを導入。現在も第8波対策として無料で接種を進めるが、接種は4~5回目に入り、感染による死亡率も低下している。国の懐事情もある中、「丸抱え」から平時体制に戻す時期が焦点となりそうだ。 議論に火を付けたのは、財務省が7日に開いた財政制度等審議会(財政審)の分科会だ。「他の感染症とのバランスを見て取り扱いを考えるべきだ」。終了後の記者会見で元総務相の増田寛也分科会長代理は問題提起した。