インタビューに答える指揮者の小澤征爾さん=東京都千代田区の毎日新聞東京本社で2015年3月30日、竹内幹撮影 人は大往生だというが征爾本人は、もっともっと音楽をやりたかったに違いない。もっと指揮したいと子供が駄々をこねるように言っていたのが忘れられない――。世界的な指揮者の小澤征爾さん(享年88)が今年2月に世を去り、弟の幹雄さん(86)のそんな追悼エッセーを読んだ。何だか僕は愛情深い小澤兄弟に無性に会いたくなった。まだ喪は明けないけれど、兄の俊夫さん(94)宅を訪ねると、兄弟2人だからこそ知る「世界のオザワ」の意外な素顔が浮かび上がった。 「成城学園のお別れ会、良かったですよ。合唱があって、オーケストラがあって」 俊夫さん宅に顔を出した幹雄さんが本当にうれしそうに笑った。成城学園中学を出た征爾さん。4月に催された母校の集会には、在校生からOB、近所の人まで1300人以上が集まったらしい。
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