<do-ki> 100円玉を入れてレバーを回すと、卵形の半透明カプセルに入ったおもちゃが出てくるガチャ。正式名称はあっても、大げさな音とともに、何が出るか開けるまで分からないドキドキ感、それなりに精巧な中身の意外感から、もっぱらガチャの呼び名で人気だ。 9人が実質1カ月近く競った自民党総裁選は、まるでガチャだった。事実上の次期首相を選ぶのに、有効投票約70万人の党員・党友以外、圧倒的多数の国民はカプセルが出てくるのを待つだけ。選択肢は多いが、どれもあまり変わらないように見える。出てきたら、当分やり直しはきかない。 格差の固定化を巡り、子供は親を選べないことを「親ガチャ」とヤユする流行語があった。それにならえば「総裁選ガチャ」。