民族という虚構 著者 小坂井敏晶/著 出版者 筑摩書房 2011.5 文献あり 索引あり 書誌注記 初版:東京大学出版会2002年刊 1.概要 我々が当然視している「民族」という概念を文化、記憶、歴史、 政治など様々な視点から分析して、それが「虚構」に過ぎないと 説いています。 民族は虚構ですが、その虚構を通して、人間は「生」を得ること になります。虚構以外に「生」はありえず、虚構を消して置き、 人間同士の関係性を合理化していった結果残るのは決定論的な、 時間のない、意味のない世界となります。 矛盾を妥協的に解消するのではなく、逆に矛盾をもっと先鋭化 することによりより満足な解答が生まれないか、模索している ように見えます。 小坂井さん著書もこの本棚イラスト 2.本文からの引用 第1章 民族の虚構性 境界が曖昧になればなるほど、境界を保つための差