大賞は、日立造船の「AI超音波探傷検査システム」というプロジェクト。石油、化学プラントや発電所などに使われる熱交換器は、つなぎ目となる溶接部で損傷などの異常が起こりやすい。溶接内部にも問題ないかをチェックするため、超音波を使った画像データを検査員が目視で判断していくのが一般的だ。もっとも、大規模施設では実に100万本分の画像データを調べるため、気の遠くなるような作業が必要だった。 日立造船は、ディープラーニングが得意とする画像認識という技術を使って、こうした課題を解決した。検査員の代わりに、溶接内部の異常を自動的に検知する。ものづくりという、これまで日本が得意としてきた領域で、さらなる革新がディープラーニングによって期待できる点が評価された。同社の売り上げ増にもつながる実績もその評価を支えた。 このアワードでは、ディープラーニングを使うことで新たなビジネスを創出、または既存ビジネスへの適用