6月19日付、日本経済新聞朝刊17面の「大磯小磯」というコラムに、「景気回復の性格と経済政策」と題して、わかりやすい解説が載っていたので、今回は、これをネタに話を始めてみようと思います。ITの話とは大分距離がありますが、たまには、こういうのも良いかなと。 1.「失われた10年」は、どう回復されたか? 本コラムでは、2002年からの日本経済の緩やかな回復プロセスについて、以下のように解説をしています。 景気の底だった01年度から07年度までの実質国民総生産の平均成長率は、1.9%。うち半分以上は、輸出で稼ぎ出した(寄与度は1.0%)。・・・(中略)・・・二番目に寄与したのは、民間企業の設備投資である(同0.5%)。 これに対し、最大の需要項目である民間最終消費支出の寄与は0.7%台にとどまり、公共事業である公的固定資本形成は成長率押し下げ要因となった。消費の貢献度が成長率の半分にも満たないと
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