日本では2022年11月11日に公開、大ヒットを続ける『すずめの戸締まり』が、海外でも人気を集めている。その人気は興行収入の数字に跳ね返り、各地で大きな数字を残している。 直近では世界最大の映画市場の北米で、ヒットの目安となる興行収入1000万ドル(約13億円)を超えた。映画は4月14日(金)に公開、初週末ランキングは7位でスタートした。その後は北米2000スクリーン以上の公開で動員を積み重ね、公開から20日目の5月2日に1000万ドルに達した。 これは同じ新海誠監督作品の『君の名は。』(500万ドル)、『天気の子』(800万ドル)の記録を超える。北米ではこれまでにも、『ポケットモンスター』や『鬼滅の刃』、『ドラゴンボール』など、テレビシリーズから展開する映画でより大きなヒットがある。しかし劇場オリジナル企画で公開時に1000万ドルを超えたのは、『借りぐらしのアリエッティ』(1900万ドル
この記事は『0メートルの旅』という本に収録されている、2019年のGWに書かれた文章です。GWを記念し、無料公開します。 僕は人間よりイノシシが多い田舎で生まれ育った。だから上京したあとも人混みが苦手だ。満員電車に乗ると目眩がして、じきに視界が遠ざかっていく。そのせいで電車通勤も電車通学もしたことがない。 時は2019年のゴールデンウィーク。空前の大型10連休である。日本全国あらゆる場所が混みに混み、栃木県では宿泊料金が471%上昇したという。恐ろしくて出かけることすらままならない。きっとむせ返る人の波にさらわれるだろう。そういう被害妄想に怯えている。 なら自宅に居ればいいのでは、と思われるかもしれない。でもそれも嫌だ。なぜなら寂しいからだ。GWに一人で家にこもるのはとても寂しい。かと言って人混みは苦手だ。そういう複雑な心境を抱えている。 そう、あれだ、ヤマアラシのジレンマ。鋭い針をもつヤ
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