心は変えられる― 稲盛和夫とJAL社員が歩いた1100日の証言 2010年に会社更生法の適用を申請し倒産したJAL(日本航空)は、2012年、3年も経たずして過去最速の再上場を果たした。驚異的なスピード再生を実現させた「意識改革」とは何か。3万2000人が働く「現場」に、いったい何が起こったのか。 バックナンバー一覧 JAL再生の両輪となっているのが、稲盛和夫名誉会長がもたらした「意識改革」と「部門別採算制度」である。その、意識改革の「経典」の役割を果たしているのが、「JALフィロソフィ手帳」だ。 手帳には、JALのサービスや商品に携わる人たち全員が持つべき意識・価値観・考え方がまとめられていて、「意識改革」つまり、一人ひとりの「心を変える」ことに大きく貢献している。 社員の意識は、このJALフィロソフィによって、どう変わっていったのだろうか。連載第2回は、現場社員の声を集めてみた。(文中