先週のWWDジャパンのコラムで伊勢丹新宿本店長の中陽次さんが夏セールを送らせる事が如何に業界や消費者の為になるか延々と論展しておられたが、私には一方的な主張としか思えなかった。実際、6月の専門店各社や百貨店の売上は不調で、多くが夏セールの後ろ倒しを要因として挙げていた。7月の売上が出て合算してみないと解らないが、セールの後ろ倒しが消費の回復基調に水を差した事は間違いないだろう。業界を主導する強大な企業の思いつきに業界が振り回されるというのは一種の優越的地位の濫用ではないかとさえ思える。 それを言うなら、駅ビル業界の寡占企業、ルミネの夏セールに関する動きはもっと業界を振り回したのではないか。ルミネは三越伊勢丹に同調して夏セールを二週間後ろ倒しし、業界にも同調を強く働き掛けたが、昨年は逆に二週間、前倒ししたという経緯がある。節電下でのセール熱気を回避するためと理由付けしていたが、これも相当の屁