友人が亡くなって、そのあとのSNSグループでのコメント欄に、コピペしたかのように同じような言葉が延々と並んでいるのを見て、僕はゾッとする。その理由が少しだけ分かってきたから、この文章を書いている。 「最近の社会は・・・」という物言いは注意深く行うべきだけど、僕は最近僕も含めた人々の感情が劣化していると思っている。ここでいう感情劣化とは、何らかの出来事がやってきたときに、それを表現する言葉が乏しくなること、という意味で使っている。言い換えると、自分の感情を表現する手段として、自分なりの言葉を持てなくなってきているということだ。念の為だけど、ボキャブラリーが豊かであるか貧弱であるかということを話しているわけではない。 重大な出来事が起きたとき、僕たちが感じることは本来多種多様なはずだ。全く同じ感想をもつなんてありえない。そして、その感情は最初はなかなか言葉にならない。それでも自分のボキャブラリ