大手50企業を対象としたベンチマーク調査の結果は,システム保守の業務レベルを下げれば,保守コストが削減できることを示している。それがコスト・ドライバーなら効果は大きい。だが,そもそも業務レベルを下げていいものなのだろうか――。この問題に直面した企業の事例を基に,「コストをコントロールすること」の本当に意味を解説する。 黒須 豊 スクウェイブ 代表取締役社長 今回はシステム保守について,ITコストと業務レベルの関係,およびITコストを最適化する上でカギとなる「コスト・ドライバー」についての知見を紹介しようと思う。特にシステム保守領域では,現場の業務実態を的確に把握・分析することが欠かせない。SLR(サービス・レベル・レイティング)調査に参加した企業が保守業務で試行錯誤した実例を基に,「コストをコントロールする」とはどういうことかを一緒に考えてもらいたい。 保守領域における業務指標は,「変更管
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