中国の大規模製鉄所から立ち上る煙。WHOによれば、世界中で10人に9人が汚染された空気を吸っている。(Photography by Kevin Frayer, Getty Images) 汚れた空気を吸うと肺が傷つけられるだけでなく、知能が低下する可能性があることが新たな研究で示された。 8月27日付けの学術誌「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」に発表された論文によると、粒子状物質、二酸化硫黄、および二酸化窒素に長期間さらされた場合、年齢が高くなるほど認知能力が低下し、言語と数学のテストの成績が悪化することが明らかになった。さらに、男性であることと、教育水準が低い場合には影響がより大きかった。 大気汚染物質が具体的にどのように脳に作用するのかについては、科学者や公衆衛生の職員などがいまも研究を続けている。 「おそらく脳の『白質』という部分により大きなダメージを与えるのではないかと推測して