過労自殺に関する電通の裁判が始まりました。 もちろん、過労自殺という悲劇を招いてしまったことについて、関係者の責任を明らかにすべきことは間違いがないのですが、このポストでは少し、電通という「個社の問題」から、過労死・過労自殺が全般に増加しているという「社会の問題」について考えてみたいと思います。 皆さんもご存知の通り、ここ十年ほどのあいだ、日本では過労死・過労自殺が増加しています。これを食い止めるために、いわゆる「働き方改革」なるものが進行しているわけですが、以前から公言してはばからない通り、ただ単に「残業を減らそう、みんな早く帰ろう」ということを騒ぐだけの運動であれば、単なる一時的なブームで終わって、この国の労働環境は全く変わらず、おそらく悪化の一途を辿っていくことになるでしょう。 問題は、なぜGDPがほとんど変わらない、つまり付加価値の創出量が変わっていない中で、労働環境がますます過酷
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