流れるようなフォルム、力強い足回り、精悍なマスク。アニメ『AKIRA』の世界観を彷彿させるこの未来型バイクの存在をご存知だろうか。「zecOO(ゼクウ)」と名付けられたこのマシン、実は電気で動く。中小企業のモノづくり技術を結集して組み上げた車体は、ボルトの1本1本にまでこだわりが貫かれている。価格は1000万円と超高額だが、今年秋の市販に向けて、走行テストなどが繰り返されている。今年1月、アラブ首長国連邦ドバイで開かれた展示会で、現地の富豪が購入を決めたというテレビ番組を目にした方もいるかも知れない。 コンセプトデザインを手がけたのは、znug design(ツナグデザイン)の代表を務める根津孝太氏。トヨタ自動車でデザイナーとして活躍した後、2005年に独立した。トヨタ在籍時には、数々の車体デザインを手がける傍ら、2005年の愛知万博で話題を呼んだコンセプトモデル「i-unit」を発表した