17人の死傷者を出した秋葉原の通り魔事件。犯人逮捕の瞬間の映像がインターネット上の動画投稿サイトに相次いで投稿された。「見事な逮捕」と評価する見方がある一方で、警察官が犯人と対峙した際に「警棒を落として、その隙に2人刺された」「手が震えて手錠を落とした」といった証言もある。「これほどの凶悪犯、なぜ銃を使わなかったのか」。そんな声も上がりそうだが、そこには日本の警察官ならではの「同情すべき事情」もあるようだ。 「彼が逮捕しなければ犠牲者はもっと増えただろう。まさに逮捕術の模範演技の如き見事な逮捕であった」 2008年6月11日付産経新聞に掲載されたコラムのなかで初代内閣安全保障室長の佐々淳行氏は、加藤智大容疑者を現行犯逮捕した警察官を手放しで絶賛している。 しかし、その一方で、「模範演技」のような逮捕劇とは違った側面を指摘するような声もある。08年6月11日放送の日本テレビ系番組「スッキリ!