総額30億円の不正経理が発覚した千葉県の全庁調査の大きなきっかけは、架空の物品発注で県から公金をだまし取った容疑での元県職員3人(いずれも懲戒免職)の逮捕・起訴だった。14日に3人目の一審判決が出るが、これまでの公判や判決からは、職員たちの不正経理に対する悪意のなさや、公金に対する意識の低さが浮き彫りになっている。 起訴されたのは渡辺快和(38)=1日に有罪判決、14日に判決がある明石剛誠(39)の両被告、6月に有罪判決を受け、確定した元職員(36)の3人。渡辺被告は農林水産政策課の物品購入事務担当として、明石被告の後任だった。 検察側の冒頭陳述などによると、渡辺、明石両被告が公金の詐取を始めたきっかけは、明石被告が、千葉市内の料亭から04年12月ごろ、100万円のツケを請求されたことだったとされる。 この年の7月ごろから明石、渡辺両被告は同課の職員と料亭に行くようになった。この料亭