さまざまなコラボ商品が売り出され、公開映画も好調な漫画「鬼滅の刃」。作品の特徴の一つに、竈門(かまど)や栗花落(つゆり)、胡蝶(こちょう)、不死川(しなずがわ)など、登場人物の個性的な名字が挙げられるが、その一部は、少ないながらも実在している。期せずして脚光を浴びた名字の持ち主は、空前の鬼滅ブームをどう見ているのだろうか。 「自分の名字が人気作に使われるなんて、思ってもいなくて。取りあえず、悪役じゃなくてよかったなと」。神戸市北区の主婦、産屋敷(うぶやしき)美江子さん(61)が笑う。 鬼滅の刃は、大正時代を舞台に、主人公竈門炭治郎が、鬼になった妹を人間に戻すために戦いを重ねるストーリー。その中で主人公らが加わる「鬼殺隊」の当主に「産屋敷」姓が採用されている。 美江子さんによると、出産のための「産屋」があったとされる三重県紀宝町の地名が由来。 昨年末、何気なくインターネットで名字を検索したと