建築に求められる機能はその場所場所によって違いますが、極寒の地・南極の基地における建築には沢山の機能が必要とされます。氷は不安定ですし、大量の積雪にも耐えないといけないし、あまりに気温が下がると建物が凍って壊れてしまうことも考えられます。 現在、氷の大陸には少なくとも30の基地がありますが、以前は南極にこのように長時間その形を保つことのできる建物はありませんでした。1980年の終わりまで、南極には仮設程度の建物しかなく、それは雪の中に埋もれ、氷ついてしまうものだったのです。 それが今では、南極にも仮設でない建物を建てられるようになりました。南極大陸が地図に記されたのは1820年頃ですが、その時と比べて、南極建築はどのように進化したのでしょうか。 まず、第一に建物はスキーをはくようになりました。 Hally VI ハレー VIは南極氷棚の端にあります。イギリスの研究者が最初にオゾンホールを観