でありながら、パフォーマーとしてのマイケルも凄すぎる。 世界中から選りすぐりのダンサーを集めながら、結局一番ダンスがうまいのは彼だ。歌声はまったく衰えていない。ダントツに歌がうまい。すばらしいビート感覚。 しかし、実にこのことが、彼を死に追いやった気がしてならない。 つまり、プロデューサー・マイケルのお眼鏡にかなうパフォーマーは、マイケルしかいなかった、ということ。 彼を超えるダンスができる・歌が歌える人が現れたら、マイケルはプロデューサー仕事に専念することもできたはず。 現れなかった。 ならば自分でやるしかない。 ぼろぼろの身体を無理に鍛錬しながら、パフォーマーとしてベストを尽くした。そして命を落とした。 完璧主義者ゆえの悲劇。 僕は涙する。 そしてこの映画の上映期間後にシネコンで上映されるのが、この完璧主義者がどうしてこんなことをしてしまったのかと、一部のファンですら引いてしまった怪作