米国防総省高官は12日、中国が南シナ海を台湾やチベットなどと並ぶ「核心的利益」と位置付ける外交方針を見直しているとの分析を示した。ハノイで一部記者団に語った。分析通りなら、領有権を主張する海域で周辺諸国の漁船を拿捕(だほ)するといった強硬姿勢が変化する可能性が出てきた。 高官は最近の中国政府との接触を根拠に、胡錦濤政権内で「新たなアプローチ」が議論されているとの見方を示した。同時に南シナ海問題について「依然難しい問題だが、目前の危機状態からは脱した」と語った。見直しの理由には言及しなかったが、米国やアジア諸国からの懸念増大が影響しているとみているもようだ。 中国の梁光烈国防相が12日の東南アジア諸国連合(ASEAN)拡大国防相会議で、南シナ海問題に言及しなかったのも、方針見直しが背景にある可能性がある。(共同)
沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件で、海上保安庁が撮影したビデオ映像の公開を日本政府が先延ばし続けるなか、中国国営通信社や共産党系のインターネットサイトで、海保の巡視船側が中国漁船に衝突したとする図などが掲載されている実態が10日、明らかになった。日中首脳会談が4日に行われたにもかかわらず、中国当局も放任を続けており、中国政府の一方的な主張が“既成事実化”する恐れも強まっている。(原川貴郎) 中国共産党機関紙、人民日報傘下の国際情報紙「環球時報」は、衝突事件の“実態”について、日本の巡視船の方から中国漁船に衝突したとする説明図を掲載してきた。中国政府の「日本の巡視船は中国の領海で中国漁船を囲み、追いかけ、行く手を遮り、衝突して損傷させた」(姜瑜・中国外務省報道官)との主張に沿ったものだ。 「(中国漁船が)巡視船に体当たりした悪質な事案で逮捕は当然」(前原誠司外相)とする日本側の説明とはまっ
北沢俊美防衛相は11日、ベトナム、インドネシア、オーストラリア、タイ、シンガポールの国防相と滞在先のハノイ市内で相次ぎ会談、尖閣諸島について「日本固有の領土だ。歴史的にも国際法上も疑いようがない」と説明した。しかし、全面的に賛同した国防相はなく、「国際法に基づき平和的に解決することを望む」(インドネシア)など慎重な対応を求める発言が相次いだ。 北沢氏は各国との会談で、中国の活発な海洋進出に触れ「連携して対処することが重要だ。緊密に意見交換したい」と提案したが、いずれの国も「広い意味での連携」(同行筋)への賛意にとどまり、中国を名指しする発言はなかったという。 南沙、西沙諸島の領有権を中国と争うベトナムのフン・クアン・タイン国防相は南シナ海情勢に一切言及しなかった。(共同)
富山市興人町の富岩運河左岸の斜面で、犬が胴体部分を土に埋められた状態で鳴いているのを通行人が発見、消防に通報した。富山中央署は悪質ないたずらとみて、動物愛護法違反の容疑で調べている。 同署によると、9日午後2時過ぎ、通りかかった人が犬が鳴いているのに気づいた。犬は横たわった状態で土がかぶせられ、顔だけ出ていたという。署員らが土を取り除き、同署で保護した。犬は雑種のオスで、体長約1メートル、体重約30キロ。首輪はしていなかったという。
【ウエストラフィエット(米インディアナ州)=勝田敏彦】米国のバイオベンチャー、ジェロン(本社・カリフォルニア州)は11日、さまざまな組織の細胞になるヒト胚(はい)性幹(ES)細胞を使い、脊髄(せきずい)損傷の患者の治療を行う臨床試験(治験)を始めた、と発表した。世界初のES細胞の医療応用とみられる。 同社によると、患者はジョージア州アトランタの施設で8日、脳や脊髄の神経細胞を保護する役目を持つ細胞を脊髄に注入される治療を受けた。この細胞は、ヒトES細胞から育てたものだ。 この治療法は、脊髄の損傷が起きてから2週間以内の患者が対象で、同社は約10人の患者を対象に細胞の注入を1回だけ行い、安全性確認を確認する。同社は2008年、米食品医薬品局(FDA)に治験の実施を申請していた。 交通事故などで起きる脊髄損傷は、糖尿病やパーキンソン病などと並びES細胞を使う再生医療の大きな目標の一つ。米
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