さて当日、待ち合わせの場所で、私の前にやって来たのは、紛れもなく17歳の男子高校生。しかも、名刺の肩書きを見ると「ゲマインシャフト株式会社、社長」とあります。 若き社長の説明を聞くと、どうやら本当にマーケット調査会社を経営しているよう。若者向けの商品を作っている会社向けに、若者のニーズをつかむ市場調査・戦略立案のお手伝いをしていると言うのです。同世代だからこそ、アンケート調査やグループインタビューで若者の本音を引き出せるというのが彼の会社の売りでした。 興味深かったのは、起業する時に彼が着目したことです。携帯電話によって自分たちの世代の人間ネットワークが、上の世代に比べて大変広がっている。これを利用して、何かビジネスができないかと考えたのです。 今では20歳を過ぎ、ビジネスも多角的に広げている彼が、高校生当時に話した言葉を今でも覚えています。「10代であることは1つの専門知識です」。少子化