ようやく前門の虎も後門の狼もいなくなって一息ついたところです*1。その間にchinalocaさんからも催促をいただき(chinalocaさん、お久しぶり)、ベーシック・インカムについて書くことへのハードルがかなり高くなってきましたね*2。ちゃんと議論しようとすると長くなりそうなので、最初から連載にしようと思います。今回はその第1回目です。 さて、基本的なおさらいから。ベーシック・インカム(基本所得)は、「すべての個人へ無条件で給付される所得」を意味し、赤ちゃんから死ぬまで、生きているだけで一定の生存保障の所得を政府が分配するというものです。ベーシック・インカムについての文献は以下のものがあります。 トニー・フィッツパトリック『自由と保障――ベーシック・インカム論争』勁草書房 Isbn:4-326-60185-X →ベーシック・インカムを考える上での基本文献。私の記事もこの本に多くを負ってい