いいたいこと 中長期の課題として、いま不人気の海外日本企業を考える。それをさらに伸ばすサラリー、賃金方式を考えたい。 まず、要点を書いておく。いま海外日本企業は国内雇用の敵といわんばかりの扱いである。だが、中長期の日本の雇用を支えるのは、すくなからず海外日本企業の活動と考える。その稼ぎからの還流が日本を支える。 その海外日本企業をさらに伸ばすには、適切な賃金、サラリー方式が必須である。賃金方式といえば、すぐさま「年功賃金」の変革という。いまも盛んにいわれる。だが、これほど不可解な言葉はない。かりに定期昇給の廃止などをいうのであれば、それははなはだしい認識不足である。先行国英米などのホワイトカラーのサラリーは、何十年も定期昇給を活用してきた。最近は英米のブルーカラーの一部にも定期昇給をみるようになった。 その先駆者は、じつは敗戦後の日本なのだ。ブルーカラーとホワイトカラーの賃金方式を世界にさ