ある知人の会社社長から、「バングラデシュの水ビジネスを始めたい、それに当たって、事業部長をやっていただけないか?」という依頼を受けた。 半導体や電機産業で優に10万人を超えるであろう失業者が出るご時世で、「事業部長のオファーとは羨ましい限りじゃないか」と思われるかもしれない。 しかし結果から言うと、私はこの話をお断りした。 本稿では、まず、この経緯をお話ししたい。その中で、この会社社長の「新市場創造」に関する認識は甘いと言わざるを得ないことを指摘し、それが日本半導体、電機産業、およびインテルにも共通する現象であることを論じる。 水であふれる国、バングラデシュ 迷った時の私の拠り所は、「それは世界平和のためになるか?」ということである。そして、それも分からない場合は、「まずやってみよう」と飛び込んでみることが多い。 それなのに、なぜ、私は依頼を断ったのか? まず、バングラデシュはどこにあるの
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