大和ハウス工業が寄付を打診した山林(中央)=神奈川県葉山町上山口、朝日新聞社ヘリから、松谷常弘撮影 100万坪の土地、もらってくれませんか――。都心から比較的近く、海と緑に恵まれた神奈川県葉山町で、広大な山林を所有する大手住宅会社、大和ハウス工業(本社・大阪)が、町に寄付を非公式に打診した。開発が規制されており、宅地造成が困難なためだ。森英二町長は歓迎しつつも、管理費用がかかることなどを理由に慎重に検討している。 山林は大和ハウス工業が所有する約330万平方メートル。面積は町の約5分の1にあたる。町東部に位置し、北側は逗子市に、東側は横須賀市に一部またがっている。同社によると、同社と合併前の大和団地が住宅開発を目的に1968〜72年に買収。共同の開発目的でこの山林の約半分を所有していた総合商社の分を昨年買い取った。 しかし、都市計画法に基づいて70年に始まった区域区分で「市街化調