西鉄など老舗のバス事業者が築いた九州の昼行高速バス路線に、ある新興事業者が真っ向から競合する形で新規参入しました。成功例が少ない昼行路線への後発参入、既存路線の乗客に振り向いてもらうには、何が必要なのでしょうか。 既存事業者には勝てない? 昼行路線の新規参入 貸切バス事業を中心とするユタカ交通(大阪府池田市)が2019年7月20日(土)、高速バス福岡~長崎線と福岡~佐世保線の運行を開始しました。どちらの区間も、九州最大のバス事業者である西鉄をはじめ、老舗事業者による既存路線があるなかでの新規参入です。「高速バス王国」とも呼ばれる九州において、新旧両陣営の戦いが始まりました。 拡大画像 福岡~長崎線と福岡~佐世保線に新規参入するユタカ交通の車両(画像:ユタカ交通)。 新興事業者による高速バスへの参入は、これまで東京~大阪間などの長距離路線が中心でした。1990年代設立のユタカ交通も、2012